[1]カカオの成長記録

2021年夏、我が家で観葉植物のように成長を見守ってきたカカオに初めての花が咲きました。まさか花が咲くとは思ってもいませんでしたが、こうなると実がつくことにも期待を寄せてしまいます。

カカオは年間を通して平均気温25℃以上の環境が必要でして、冬場は段ボールとオイルヒーターと西陽のチカラを借りて温め、外気を取り込む時には風避けをしたり。あれこれとやってきてここまでよく育ってくれました。自分たちの振り返りの為にもまとめてみました。
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2017年7月25日
ベトナム産カカオポッドを頂いた時のもの。紫色の部分が種子。チョコレートになる部分のカカオ豆です。周りの白いものはカカオの果肉。カカオパルプとも呼びまして、フルーツとして食べられます。店舗のカフェメニューでも果肉を使用したものをご用意しています。白いこの果肉はチョコレートの香気成分を生み出す為に重要な「発酵」の際にも役割を果たしてくれます。
2017年7月26日
周りの果肉を剥がし、ペーパーと水で保水するとすぐに発芽。当時は移転前のランチとディナーの店でした。暑い店でしたので気温は大丈夫。あとは乾燥と冷房の風に気を配る日々。
2017年8月6日
自宅に持ち帰り発芽した32粒をひとつづつ個別に植え、鳥たちに見つからないようにネットで覆っていました。カカオ豆から栄養をもらいながら葉が生える準備をしています。
2017年8月8日
土に植えてからの成長は32粒中この2つのみでした。葉が形になってきました。空に向かって真っ直ぐと。
2017年8月11日
柔らかい葉が心許ないけど、踊り出してしまいそうにも見える。その昔、そんなオモチャがあったような。
2017年9月2日
葉の厚みも色もしっかりとしてきました。この頃から春から夏の暖かい季節に成長しているなという感覚でした。
2019年3月15日
画像が見当たらず急に2019年の画像です。成長が止まってしまっていたもので、段ボールで囲い、さらに眠っていたオイルヒーターを引っ張り出して室内を温めてみようということに。
2020年4月30日
またも急に2020年の画像。
この写真の数日前に鉢の大きさを変えて土を足してあげました。この頃は105cm。この後からの成長は驚くほどのスピードでした。
上:兄さんカカオ
下:弟カカオくん
2021年6月6日
初めは躊躇していた剪定も、この頃にはバッサバッサと切れるようになっていた剪定係のハルさん。背丈も葉も随分と大きくなりました。




そして発芽からピッタリ4年後、、、。





2021年7月26日
背丈は2メートル程。
いつもは見かけない何かが出てきたと夫婦で慌てる。このまま葉になる気がしない、、、いつもとは違う何か。
2021年7月28日
ちょうどカカオ豆注文のタイミングもあり、カカオハンターの小方真弓さんに画像で確認してくれたハルさん。ここで蕾だと判明。
少し伸びたような、、、指は人差し指です。ほんとに小さい。
2021年7月31日
そして開花。
大きさはわずか1センチ程。
ここから受粉が成功する確率はほんの数パーセントだとか。なんと儚い。
2021年8月3日
花がついていた部分。
開花した翌晩には花が落ちてしまいました。しかし、その下からは新たな花らしき様子も。その周りにもいくつかありそうな気配。どうなる。どうなる。
2021年8月8日
今朝の様子。
花茎が枯れてその下の様子が見えるように、、、と言っても小さすぎて直視では見えないので写真を拡大しての確認。順調にいけば四つかな?蕾らしきもの。

2021年8月14日

白くなってきました。花が開く準備。
続く雨で日差しが少ないので心配です。

2021年8月21日
昨晩から咲き始めました。
今回から受粉にチャレンジしようと。
先ずは自らの花粉で。筆で試します。
現地だと媒介は“蚊“などの小さな虫たちです。さてどうなる。

2021年8月22日
今朝、もうひとつ咲いていました。
ここで昨日咲いた花からの受粉を、、、
と試みるも触れたら花ごと落ちちゃいました。蕾のひとつは育ちきれなかったので、今回は3つですかな。どうなるどうなる。
2021年8月23日
2つ目の花も翌朝には散るという結果に。
真ん中の紫色の部分に雌しべが守られています。
2021年8月26日
最後のひとつ。こちらも自身の花粉を利用しましたが同じく翌朝には落花。
しかし、しかし、ここは花の出荷工場のようなもの『フラワークッション』とも呼ぶそうで次の小さな蕾が見られます。
いつまで咲き続けててくれるかはわかりませんが、この夏の間は楽しませてくれると思います。
と、昨年はここまで。
このあとは花を楽しませてもらいました。

そして2022年夏、、、
カカオの成長記録[2]へと続きます。

HARU CHOCOLATE

夫婦で小さなチョコレート工房にてカカオ豆からチョコレートになるまでの一貫製造をしてます。 週末は京町の店舗にてタブレット(板チョコ)の販売、自家製チョコを使用した喫茶メニューをご用意。